頭声(ミックスボイス)について。

2015年11月21日 20:44

こんばんは。

今日は特定のアーティストとか曲ではなく、歌唱法について書きたいと思います。

大きく分けて、声の出し方には二つあると思います。一つは、地声のまま出す「胸声」、そしてもう一つは裏声ともいわれる「ファルセット」です。この二つを巧みに組み合わせることで音域・表現の幅が広がるわけです。

さて、この二つはそれぞれ長所・短所があります。胸声は歌っていて気持ちの良い範囲では問題がないのですが、高音域になってくると喉を締め付けるような苦しそうな発声になりがちです。そういったときにファルセットは重宝するものですが、往々にして胸声よりも弱く、そしてハリのない発声になってしまいます。

さて、ここで登場するのが頭声(ミックスボイス)です。簡単に言ってしまうと、高音域のこうしたジレンマを解決するものです。これから詳しく書いていきます。

さまざまな人が頭声についての説明や定義をしていますが、私は自分の経験に基づいて書こうと思います。そのため、他の方と異なる部分も出てくると思いますが、ご容赦ください。

頭声はファルセットのように喉に負担をかけずに、胸声のような芯のある力強い歌声をだすことができます。いいとこどりですね(笑)

具体的な出し方ですが、私は二種類あると思います。「下(胸声)から攻める」場合と「上(ファルセット)から攻める」場合です。ミックスボイの名が示すとおり、地声と裏声を混ぜ合わせるのですが、それがよりわかりやすいのは「上から」のほうかと思います。「下から」のときは喉の状態としては「上」と同じなのですが、感覚としてはより胸声に近いかもしれません。

私の場合、圧倒的に「上から」のほうが精度が高く、かつ高い音を出すことができます。やり方は、大きな声でファルセットを出す、これだけです。イメージとしては狭い管に大量の空気を通す感じです。思い切り息を吸ってやります。ややファルセット特融の柔らかさを残したまま、遠くまで大音量を届けることができます。頭に響いている感じもしますね。そして、私が崇め奉っているリアーナ姐さんのような語尾ブラートが自然にできます。私の記録だと高い「ラ」まではこれでいけます。

「下から」の頭声は胸声の延長に過ぎないので、あまり高い音は出せません。しかし「上」に感じられる微弱な空気音は皆無なので、低い高音域(?)を歌うときは使いたくなります。説明はとても難しいのですが、喉をリラックスさせた状態を意識して胸声のまま目標の高さの音を目指します。音の特長は、胸声に比べて太く安定した響きを持っていることです。私だとギリ「レ」。

人によって声質や声の出し方も違うので、出しやすい方が「下から」という人もいます。また、歌う曲によっても適した頭声の種類も変わります。個人的なことになってしまいますが、「下から」が出しやすいのは鬼束ちひろと阿部真央の曲、「上から」は洋楽全般(特に高音にいきなり飛ぶようなメロディーラインがある場合)です。

使ったことない人はぜひお試しください。

2015/11/21 datousugaku